こんにちは。院長の三田です。

少し時間が空きましたが、拡大鏡下での治療についてご紹介します。

私が使っている拡大鏡はサージテル社の8倍の物です。

普段の診療で私が拡大鏡を通して見えるイメージはこんな感じです。

裸眼の方は歯と歯の間の部分の茶色い物が着色なのか、詰め物なのか判断できません。

しかし、8倍の方では詰め物がはっきり見えています。

はっきり見えれば、使う器具もどんどん小さくでき、より小さく小さく詰め物部分だけを削ることができます。

例えばこの器具は先端が棒に見えますが、

拡大すると実は鈎爪状になっていたり

鈎爪が二重になっていたりします。

他には歯のヒビがはっきり見えるケースもあります。

そして場合によってはこのヒビを穿孔しないように薄く削り、接着剤でリペアすることもあります。

その治療、裸眼でできますでしょうか?

私はほぼ全ての診療に拡大鏡を使います。口腔内だけでなく入れ歯の修理にもです。

日本のある大学病院に研修にきたアメリカのドクターが、大学病院の補綴医が誰も拡大鏡をつけずに診療しているのを見て非常に驚いたそうです。アメリカではほとんどの補綴医は拡大鏡をつけていると聞きますし、他の国では学生実習ですでに拡大鏡をつけて実習を行うそうです。

拡大鏡は道具なので、それを使えばすぐに上手くなるものではないですし、すぐに使いこなせるものではありません。自分の眼になるようにしっかりとトレーニングを積むことが大事です。

「神は細部に宿る」という言葉があります。細部に気づくことができるように日々の診療に取り組んでいこうと思います。